2021年12月24日
復帰50年
復帰5〇年
芝憲子
あの日から
五〇年もたったとは
大雨の
ドロドロの
憤まんの
おおぜいで高揚した
与儀公園の日から
二五才だった
一ケ月少し前に船で那覇港に
毎日「暑い暑い」と
ドルや 斤 に慣れようとした
不動産屋もなく
歩いて「貸室あり」の看板で決めた部屋
水をかぶって暮らした
そのアパートも
次に移ったアパートも
建物はなくなり
隅に日日草が咲く狭い駐車場になった
こころに建ったり崩れかけたりする
沖縄
ひとすじなわではいかない
だが 信頼する人々に出会い
そのあいだで暮らしている
独自の
泥の
高揚の
これからは
本土が
沖縄の人たちに
復帰する番だ
(『詩人会議』2022.1月号)
芝憲子
あの日から
五〇年もたったとは
大雨の
ドロドロの
憤まんの
おおぜいで高揚した
与儀公園の日から
二五才だった
一ケ月少し前に船で那覇港に
毎日「暑い暑い」と
ドルや 斤 に慣れようとした
不動産屋もなく
歩いて「貸室あり」の看板で決めた部屋
水をかぶって暮らした
そのアパートも
次に移ったアパートも
建物はなくなり
隅に日日草が咲く狭い駐車場になった
こころに建ったり崩れかけたりする
沖縄
ひとすじなわではいかない
だが 信頼する人々に出会い
そのあいだで暮らしている
独自の
泥の
高揚の
これからは
本土が
沖縄の人たちに
復帰する番だ
(『詩人会議』2022.1月号)
Posted by NORIKO at 20:46│Comments(0)
│詩